interviewer:前回のインタビューで、小学生の頃からいじめを受けていたとお話されていましたが、その当時、どんなことがあったのでしょうか?
そうだね…。いじめは子どもだけでなくて、大人からもあったかな。大人に可愛がられるタイプではなかったと思う。覚えているのは、隣のクラスにライバルのような子がいて、その子の担任からは何かしら比べられていたんだよね。裏で「あいつは勉強しかできない」って言われていたみたい。
interviewer:それは教師からの言葉のいじめでは…。
正直、子供心にはあまり気にしていなかった部分もあったけど、だんだんこういうことがエスカレートしてきたかな。小学五年生のときに地域の連合運動会があって、選抜選手に選ばれなかったら、グローブはめて踊る役にならないといけなくて、それがめっちゃ恥ずかしくて…
interviewer:そのグローブが気になりますけど
でも、私は運動が全くできなかったんです笑内股で走ると自分の足を踏んでしまうくらい運動音痴なの笑笑
interviewer:現時点ではグローブほぼ確ですね。
足も遅かったし、からかわれることも多かった。しかも、いじめられてたから走る練習してても笑われたり、頑張ってても「鼻につく」って言われたり、裏に呼び出されて平手打ちされたこともあったよ。
interviewer:誰も止める人はいなかったんですか?よく耐えましたね。
こんなにも頑張っているのに周りに認めてもらえないのってなんでだろう?って思ったときふっと親のことが頭に浮かんだんです。
interviewer:親御さんですか?そういえば「教育家族」って仰ってましたよね?
母は教育熱心で私に「勉強ができる子になってほしい」と思っていて、父は私への期待が大きくて「勉強も運動も全てできる子になってほしい」って求める親だった。だから、父にとって選抜選手にも選ばれない連合運動会なんて「見る価値すらない」って思われていたんです。そうやって回想していくうちに「自分って親にも認められていないんだ」って強く感じたんだよね。
interviewer:選抜選手になる理由が自分のためだったはずが、どこかで親に期待されたい、認められたいっていう気持ちが強くあったんですね。
その通りです。だから「連合運動会で選手になろう」そして「自分を変えよう」って心の中で決心していじめにも耐え抜きましたね。
interviewer:味方は自分しかいない状況ですね。自分を変えるためにどんなことをしていたんですか?
社長:まずは速く走るための習慣作りかな!
interviewer:毎朝5時に起きて、NHKのラジオ体操をしてから一人でマラソンをはじめたんです。はじめは全く走れなかったけど、少しずつタイムが縮まってきて、それが3〜4ヶ月続けた結果50m13秒台から、8秒代にまでタイムが縮んだんです。
interviewer:大成長ですね!!
でも、嬉しかったのは誰も見ていないようで、自分の頑張りを見ててくれた人がいたことかな。前までは批判的だった人も応援してくれるようになったり、みんなの見る目が変わったんです。
interviewer:辛いときこそ誰も自分のことは見ていないって思いがちですけど、影での努力って誰かは見ていて、知らない誰かにいい影響力を与えたりもしていますよね。
そうだね、それでようやく迎えた選抜会、そこで知ったのはタイム測定する人が私のことを嫌っていた先生だったの。まさかだったけどもうやるしかなくて、私の出番がきて先生が合図を鳴らしたの。そして言われたのが「髙橋、フライングだ」って言われて。私だけもう一回走らされることになって結果は2位で選抜には選ばれなかった。
interviewer:せっかく練習したのに。それは悔しさが込み上げてきますね…。
あれは本当に悔しかったなー。でも、この経験が私にとって大きな自信になってね!だってもともと運動ができなかったのが、努力をして選抜メンバーと肩を並べられるくらいまで成長できたこと、「人間やればできる」「何でもできないことはない」って大切なことに気づかせてくれたんです。
interviewer:自分の努力は自分が一番見てきましたもんね!この経験があすみさんの人生にどんな影響を与えたのでしょうか?
この経験があったから、「私はもういじめられても大丈夫」と思えるようになったんです。自分が変われば、周りも変わるっていうことを経験できたから。あと、自分を変えることによって、周りも自分への接し方が変わっていって、自分を応援してくれる人も増えたしね!!自分の味方は自分であること、自分を応援することで、周りも自分を応援してくれるよいになる。これって理念にもある「ミラーの法則」じゃない?
interviewer:たしかに本当ですねー!!認められたいって思ったら、まずは自分で自分を認めてあげる。全ての変化はまず自分からなんですね。
そうそう!!!私自身がこの経験から学んだように社員にも「自分を信じる大切さを」伝えていきたいんです。
interviewer:ミラーの法則って個人的に一番難しく考えていたんですけど、まずは自分を信じてみることからはじめてみます!
こちらこそ、ありがとうございました!社員が自分の可能性を信じて努力できるような環境を作り続けていきたいね。
interviewer:はい!!!次ももっとお話し聞かせて下さい!!